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『D坂の殺人事件』江戸川乱歩:読書感想

カバー挿画;多賀新 カバーデザイン;後藤勉
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  あらすじ「春陽堂文庫」
 「私は」D坂の大通りにある喫茶店「白梅軒」で、明智小五郎と知り合いになった。ある9月の蒸し暑い晩、私と明智は「白梅軒」の向かいの古本屋で、店の女房の絞殺死体を発見する。犯行時に古本屋から逃亡した者はなく、犯人を目撃した学生の証言は曖昧で、警察の捜査は難航する。危うく犯人にされそうになった明智小五郎が解き明かした驚くべき真相とは?

1.D坂の殺人事件
2.何者
3.一人二役
4.算盤が恋を語る
5.恐ろしき錯誤
6.赤い部屋
7.黒手組

 初期の名作として評判高い表題作の他に中・短編6編を収録。



 ↓ 以下、ネタバレあり。





    1.D坂の殺人事件

     郷ひろみと森光子のドラマを思い出します。「陰獣」でもヒロイン演じていた佳那晃子が、自分で自分のふくらはぎ傷めていたシーンが印象的でした。その光景を眺めてる屋根裏の散歩者が怖かった。


     あのドラマでは良く解らなかったトリック、原作読んで解って良かったです。長屋の便所が外にあるのが、ミソだったのね。それにしても商店街営業中に浮気出来るもん? しかも普通のプレイじゃないんだよ。夫が夜露店で働いて居る最中になんて、気の毒。

     古本屋の夫も、浮気相手の妻も、ノーマルだったのかな? 相手の要求に合わせて、イヤイヤ付き合ってあげてたんでしょうか?
    銭湯で痣見られるの恥ずかしくなかったのかな? 
     でも、配偶者のDVか、残虐色情者と被虐色情者との遊戯かの違いが判らないから、目撃した人も困るよね。初めて知った言葉なんですけど、サディストとマゾヒストって書くより、残虐色情者と被虐色情者って文字の方が淫靡な感じがしました。色情者って言葉考えた人スゴイ! と思いました。



    2.何者

          

    あらすじ[wikipedia]
    「私」は、友人・甲田伸太郎と、2人の友人である結城弘一の鎌倉の家で学生生活最後の夏休みを満喫していた。ある日の夜、弘一が父親の書斎で狙撃され足に重傷を負った。どうやら強盗が書斎の窓から侵入して物色しているところに弘一が入り、彼が足を撃たれた直後に甲田が書斎前を通りかかって殺人には至らなかった。だがピストル強盗は、机の現金よりも価値のない金色に光るものばかり盗んでいった。弘一は持ち前の探偵趣味を生かし、入院先のベッドで「私」や波多野警部などから巧みに情報を得ながら、事件を解決へと導いていく。その推理は何処にも瑕疵のないものと思われたのだが、謎の男・赤井さんによってその推理は覆されるのだった…。





     足に怪我をしたところから、兵隊になりたくないのでは? と思っていたら、その通りでした。昔の兵隊検査では、眼鏡を掛けてるだけでも甲はとれなかったとか。兵隊にされない為に前日に一升瓶の醤油飲んだ人も居たとか、聞いてましたから。恋敵の伸太郎は兵隊にならないようだし、自分が戦地に行ってる間に彼女奪われるかもしれないって、不安もあったでしょうに。だいたい自分で撃って安全そうなとこったら、脹脛以下だよね。


     語り手の「私」は特別の感情抱いてなかった、二人の男性が結婚したいと願っていた、女性の心が判りませんでした。
     撃たれた弘一を観て彼女冷ややかだったんだよね。伸太郎が容疑者として連れて行かれても、動揺してないようだったし、どっちにも気がなかったんじゃないの? 昔の娘さんだし周囲の勧めに応じて、弘一と結婚するんだろう……位に諦めていたんじゃないの?


     気になったのは、赤井が真相を警察に語らずに、伸太郎は釈放されたのか? と言うこと。池に捨ててあった足袋のサイズが小さいからと言って、それだけで嫌疑晴れるものなの? 明智ちゃんと伸太郎の嫌疑晴らしてあげたんだよね?

     あれから真相を知って、彼女は弘一を振ったのか? 自分のせいでとばっちりを受けたけど、自分の日記を盗み見していた伸太郎を、彼女は許せたのだろうか? この三人の男女がどうなったかまで、語り手は話してないから、そこが知りたかった。


    3.一人二役


     人は厭きると、ろくでもないことをする。
    赤い部屋」の秘密クラブに入るとかね。
    退屈だから浮気するなんて。まったく男って、どうしてプンプン!
    奥さんが粋な女性で良かったね。
    もし、見抜けない女性だったら、どうしてたんだろう?


    4.算盤が恋を語る

         

    あらすじ[]
     TはS子に懸想している内気な青年。彼は面と向かって女性と話すのが苦手だったため、S子の算盤に暗号を書いておき、S子に気持ちを気付いて貰おうとしていた。彼の恋は成就するのだろうか。




     ユーモアミステリ? な、ショートストーリー。
    ま、恥かかずに済んで良かったんじゃないの。
    直ぐ傍に座っているのに、S子も想っていて気付かないなんてことないから諦めるしかないよね。リスクを伴わない告白は大逆転も狙えないからしょうがないよね。


    5.恐ろしき錯誤

     怖いなぁ~、パニックに陥っている人間に悪魔の囁き。これ訊いてる証言者が出たとしても、罪に問えるのかなぁ?


     だから、もったいぶらず、一番怪しいと睨んでいる友人から試せば良かったのよ。ロケット一つだけ買って。一回目で当たり! だったら、他ロケット二つ買わずに済むし。何より、先に行った友人が、後に行くつもりだった友人に連絡していたかもしれないじゃない。「あいつ、カミさん火事で亡くしてとうとうおかしくなった」とか。

     実際、悪魔の囁きがあったのか、それが思い込んでいた友人なのか、真相は解らない。恋にルールは無いと言うけれど、「こころ」の先生みたいに抜け駆けするから、後ろめたい想いで被害妄想にかられただけかも。仮にも友人だったのだから、「友情」の勝利者のように仁義は通しておかなくっちゃね。


    6.赤い部屋

     「恐ろしき錯誤」の多様なバージョン。それと「覆面の舞踏者」のような秘密クラブの掛け合わせ。こんな風にして日常、罪に問えない悪意で人死んでるかも。確かに声かけるタイミングって迷う時ありますよね。木登りしてる子供、道路を渡ってる最中の知人とか。
     「一人二役」の退屈が行き着くとこう言う秘密クラブに入るんだろうなぁ。この新メンバーは意地が悪い。皆が楽しみにしていた秘密クラブ赤い部屋、現実に戻し白けさせるなんて。野暮ねぇ~。


    7.黒手組

     タイトルの黒手組は何のかかわりも持たない。
    誰も傷つかない、損しない、小粋な誘拐事件。
    ただ、男として残念! な犯人、付き合っていると思ってる女性に騙されてない?
    お騒がせの駆け落ちカップルも、反対された親に許されると熱が冷めちゃったりしない? 宗教が違う結婚相手問題ない?




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    tag : D坂の殺人事件 江戸川乱歩 赤い部屋 何者 一人二役 恐ろしき錯誤 黒手組 算盤が恋を語る

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    唯

    Author:唯
     読書感想が主です。探偵が登場する本格ミステリー好き。
    と言っても、難しいことは解らないのでトリックにはさほど関心無く、登場人物のやりとりを見るのが好きなだけです。

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