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『国を救った数学少女』ヨナス・ヨナソン:読書感想

中村 久里子(翻訳)
発行西村書店版元ドットコム

  あらすじ
「次に何が起こるかなんてわからないわ。そもそも、人生ってそういうもんでしょ」

 人種差別の激しかった南アフリカで、し尿処理場で汲み取り桶運びに明け暮れる女の子がいた。
ノンベコ13歳。天才的な数学の才能はあるけれど学校には行ったことがなく、だから当然読み書きのできないこの少女が、大人になって遠くスウェーデンの国王と首相の命を救うことになろうとは、誰も予想だにしていなかった。
物語の舞台は南アフリカからスウェーデンへ――。
開発の途上で余ってしまった爆弾1個をめぐって、全然似てない双子、いつもへべれけの爆弾開発者、じゃがいも農家の伯爵夫人、のん気な王様、きれい好きな首相、モサド諜報員、そして胡錦濤国家主席まで、ひと癖もふた癖もある人物が入り混じって、てんやわんやの大騒ぎ。
爆弾は誰の手に? ノンベコの恋の行方やいかに? そして、スウェーデン国王は共和主義者の魔手から無事逃れられるのか?! 
デビュー作『窓から逃げた100歳老人』で全世界に笑撃を与えたヨナス・ヨナソンが贈る、ハチャメチャ・コメディ第2弾!




 ↓ 以下、ネタバレあり。





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     う~ん、こう言う荒唐無稽のお話って、どの辺を突っ込んでもイイのやら? 戸惑います。


     えっと、ノンベコが浴びていたシャワー室、間違って開けた男を太腿にハサミを刺して撃退してたけど、シャワー浴びる時、ハサミ常備してるもん? 字は読めなくても環境で知識はあったから、常に用心して持ち歩いていたってこと? 身から離すと盗まれるから、シャワー室でも荷物持ち込んでいたってことか。


     でそんな目に合わせた男の家に、「あなたの太腿に刺したハサミ返して」と次の日会いに行って文字教えて貰いに行く図々しさ逞しさにビックリ。太腿って下手したら出血多量で死ぬところだよね。男の方も、こんど悪さしようとしたら怪我してない方の太腿に、突き立てるハサミもう一本持ってるからなんて脅す少女に、屈しちゃうところも不思議。危険を感じながらも、人はそれだけ共通の話が出来る相手を求めてるってことか。



     し尿処理場の過酷な環境って本当なんだろうなぁ~、衛生環境はトイレの無い国よりマシなのだろうか。処理する作業員の衛生環境は最悪だよね。マスク手袋なしでバケツで汲んで運ぶんだろうね。ノンべコが自分の稼ぎで昼夜酔っている母に、自殺を決断させるような問いかけしたのも仕方ないか。決断した母親、最期に母親らしいことをしたと思うよ。

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     酔っ払い運転で跳ねられたのに、跳ねられたせいで白人専用道路に出たノンベコの方が悪いってことになって、罰金刑替わりの無賃奉公。片手片足を骨折した少女にすぐさま掃除婦として働けなんて、ブラックジョークとしか思いたくなかったけど、きっとジョークじゃなかったんだろうなぁ~。獰猛な犬に見張られたこの施設での期間が長くて、脱出まだ~? ってやきもきしましたね。核爆弾のこと理解出来なくて。

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     スェーデンに行ってから、面白く感じるようになりました。
     核爆弾を受け取ってしまったノンベコと双子2との運命的な出会い。

     一卵性って指紋は別でDNAは同じなんだったけ? 戸籍登録した時、本人識別出来るような生物学的な証明してる訳でもなかろうに。どっちが戸籍登録した子かなんて、誰にも証明出来ないんじゃないの? よって賢い双子2、共和主義者の双子1の名で好きなことしても良かったのにと思いました。ずる賢い人間なら、双子1を殺しちゃって、なりすますってこともしたでしょうに。あくまでも善良な双子兄弟。相手を思いやる気持ちは本物です。ノンベコを追って来たモハド諜報員から、愛する怒れる彼女と弟を守るため、ヘリコプターから飛び降りた双子兄、立派だと感動しました。その時だけは。

     国王(農家の伯爵夫人だったけ?)の言いつけに従って、泥だらけになってジャガイモを盗んで来た首相、食べ終わった後の片づけせっせと床を磨く姿、可愛いくて好感持てました。


      実物のスェーデン国王もお茶目な人なんですね。国王や首相のお偉い御方達って風俗店に行ったらイケないんでしょうか?
     昔、梅毒に罹って亡くなった皇帝居ませんでしたっけ?

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     核爆弾って、私ミサイルとか想像してたけど、そんな大きな塊じゃないんですね。馬一頭とセットしても、乗用車一台と同じ位の容量で済むんですね。でも、馬って興奮するから注射うっとかなきゃいけないとか書類だけじゃなく実際面倒な処置いくつかあっただろうに、それ全部フっ飛ばして飛行機で中国まで運ばせたのか? 核爆弾って、普通の飛行機でも爆発しないもん?


     ノンベコは確かに数学の天才だけど、その他の方面でもかなり優れていると思いました。最初のインド式みたいな二桁の掛け算の説明で挫折した私には、数学のことばかり出てこなくて助かりましたが、数学と言う言葉にひかれて手に取った人には期待外れだったでしょうね。重要な場面で数学が問題解決に役立ったとは感じませんでした。「国を救った天才少女」でも良かったんでしょうけど、天才では有り触れてるから数学、と限定したんでしょうね。ちなみに、ノンベコ核爆弾の処理をした時には少女ではありませんでした。爆弾開発者の施設で長年拘束されたので、スウェーデンに着いた時には30位になっていました。


     文字を教えてくれた男から盗んで来たダイヤの原石、長い間温存しておいた割には、肝心なとこで使えなくて、呆気なく燃やされて拍子抜け。そりゃ、爆弾施設脱出出来る保険にはなったけど。この時のノンベコの空気読む力と勘の良さ、度胸交渉力どれをとっても素晴らしい政治家になれるでしょう。

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     共和主義者の双子兄、怒れる彼女、お馬鹿だけど逞しい。
    それに比べて、賢いけど撃たれ弱い双子弟。博士号試験の時、ノンベコに助け求めれば良かったのにね。遅れた時も、あれは双子の兄でって説明すれば良かったのに。戸籍がどうとかはほっておいて。実生活でたくましさ(図々しさ)が足りない。


     最後、二人の下にそれぞれの名で届く請求書に、喜ぶノンベコと双子2.請求書が送られるってことは、自分の存在を認めて貰ってる証だからって。

     
     日本でも戸籍が無くって、学校に行けない、存在を認められて居ない子が居るってニュース思い出しました。


     逞しさと言えば、知識も分別も無いけど度胸だけで世の中を渡り歩いていけそうな、中国人三姉妹の行け行けドンドン、後は野となれ山となれみたいな、無鉄砲な生き方に憧れました。今私達が居るとこが何処だろうが、叔父の住んでる国が何処だろうが、そんなの関係ねぇ! 私等は叔父に会うと行ったら会うんだ! って勢いは知識を凌駕する。

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    tag : 国を救った数学少女 ヨナス・ヨナソン 中村久里子 人種差別 核爆弾

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    Author:唯
     読書感想が主です。探偵が登場する本格ミステリー好き。
    と言っても、難しいことは解らないのでトリックにはさほど関心無く、登場人物のやりとりを見るのが好きなだけです。

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