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『首挽村の殺人』大村友紀美:読書感想

第27回横溝正史ミステリ大賞受賞作

「これが、21世紀の横溝正史だ」綾辻行人氏(選考委員)絶賛!



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「ますます事件は奇怪だ。尋常ではないね」

 岩手県の雪深い村・鷲尻村無医村の状態が続いていたこの村に、東京から待望の医師・滝本志門がやってきた。しかし、滝本の着任後、村では謎の変死が立て続けに起こる。それは、殺害後の遺体を異様な形で人目に触れさせるという、前代未聞の猟奇殺人事件だった。
 この村が「首挽村(くびきむら)」という不吉な名前で呼ばれる理由とは? 村人すら忘れかけていた忌まわしい過去が、事件の真相を浮かび上がらせる――。


 横溝正史ファン必読!
横溝世界を見事に現代に蘇らせた本格推理小説の誕生!




 ↓ 以下、ネタバレあり。





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     『霧の塔の殺人』の軽薄そうな新聞記者登場しなくて読み易かったです。その替わり、赤熊の存在が邪魔だった。つまり、冒頭で発見された一番惨たらしい遺体だけ獣害だったのね。熊の出没で村人の気が散って普段はしない鍵を掛け家に籠り、犯人も犯行行い易かったんでしょうね。

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     それでも余所者が来てたら、村人の誰かが気付くと思うのだけど。雪が積もって、一車しか通れない道でしょ。兄でさえ来た当初、轍にはまったり、のり上げたり、雪道運転に苦労してたじゃない。それが、東京で住んでる妹がその都度借りるレンタカーで、何の問題も無く運転出来るもんなの? 被害者の車も。医師が赴任した日に、近道の道路閉鎖されて遠回りになったんでしょ?


     脅迫者の沢下、橋に吊るした時は、雪で欄干低くなって投げ易かったんだろうね。でも、田上を背中に乗って圧死させて、雪の中に投げ入れるってのは、かなり力いるんじゃない? しつこいようだけど、彼女雪国に慣れてないんだよね?

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     まず一番目の杉の事件。落ちたと見られる崖の上のそばに食べた後の弁当箱二つ置かれていたら、被害者の杉が誰かと食べていたと、素直に思わない? 歩いて来るには遠い距離なのにだよ。それを、その時たまたま目撃者が居て、かかわりになることを恐れて通報せず逃げたとか、そんな遠回りな考え方する? 昼には売り切れる人気店の駅弁買って来た時点で、犯人は駅に行ってたか駅から来た人間だと限定されるよね。その時、警察がちゃんと調べていたら事件解決していたよね。それをさせない為のミスリード? その時点で、犯人は余所者かも、と気づかなかった私も間抜けだけど。


     ま~村人にとっては、大迷惑な話ですよね。これだから余所者は信用出来ん! ってことで閉鎖性高めそう。それと、彩と滝本が、想い合ってるらしい描写無かったんですけど。マタギの孫の彩が、「おつかいさま」の行事知らなくて、出して貰った落雁5つ全部口にしちゃって、幼馴染みに窘められるとこ可愛く、滝本兄妹が慌ててフォローするとこ、可笑しかったな。

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     全てを彩に告白した、犯人はあれから素直に自首したのでしょうか。刑事責任追及出来る精神状態なんでしょうか。それにしても同居していた母親、まったく気づかなかったのかな?


     瑠華情の強い女ですね、子供の頃から。愛人から虐待されても、そこまで父を慕うものか。優しい兄二人に守られて居ても。殺されかけた兄弟が、あぁしたのは仕方の無いこと。ほんと焼き殺されてもしょうのないような二人でしたね。ろくでもない父に巻き添えにされた長男気の毒。私も焼き殺される時は、相手に覆い被さって道連れにしてやる位の根性持ちたいです。

     二十四年前長男が死んでなかったら、どうなったんだろう? 結局、妹を守るため同じことしたんだろうな。例え、間違ってると分かってても。もしかした、父を引き継いだろくでなしになってたのかもしれないし。留華が、大好きだった父に似たろくでなしに惚れていたかもしれないし。う~ん、明るい未来想像出来ないな、この兄妹。

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     そう、妹が殺したのが杉だけだったら、滝本この村にずっと居たかもね。特に出世欲感じられないし、空気読む気無さ過ぎて、大学には残れないタイプよね。一人でやっていける診療所あってたんじゃないの? お金の心配しなくていいし。滝本本人は上昇志向みたいに言ってたけど、どんな医者を目指して居たのかな? まず、内科なのか外科なのか、判らなかったです。前の職場が救急医療だから、外科か。彩が真相知る前に、呆気なく死んじゃって残念だったな。


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     川に落とす前に、せめてもと子供に晴着を着せた親の話。滝本が田上と口論するところ。美化するって程でも無いと思うし、ま~それを言っちゃあ終いよ、先生。そんな食べる物も無い状態の時に、晴着残ってたのかな? 祟り怖さに、村中で酷い目に合わせた人祀ったり、地蔵様作ったりする力は、飢餓状態でも残ってるもんなのね人間。

     忌まわしき伝承と絡めて、次々と起こる見立て殺人。いかにも横溝正史的なところが面白かったです。小説の方はファンでも無かったけど、ドラマはリメイクされる度観てます。だから犯人は地元の人間で恨みによる犯行ってのが良かったな……

     岩手県のこの作品読んで、秋田のナマハゲもひょっとして――と思いました。


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    tag : 首挽村の殺人 大村友紀美 横溝正史ミステリ大賞 鷲尻村 飢餓 赤熊 岩手県 無医村 おつかいさま 見立て殺人

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    Author:唯
     読書感想が主です。探偵が登場する本格ミステリー好き。
    と言っても、難しいことは解らないのでトリックにはさほど関心無く、登場人物のやりとりを見るのが好きなだけです。

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