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米澤穂信『インシテミル 』感想

          インシテミル 7日間のデス・ゲーム

 フリーターの理久彦は、謎の美女・祥子に紹介された時給11万2000円のアルバイトに参加する。その内容は、暗鬼館という場所で、男女10人が7日間暮らすという心理実験らしい。理久彦が与えられた部屋に入ると、そこには謎の箱があった。その中には火かき棒が入っている。これは武器なのか…? 暗鬼館のルールでは、誰かが“探偵”になり“犯人”を決めなくてはならないという…。



                2010年公開 キャスト・スタッフ
結城理久彦 - 藤原竜也・須和名祥子 - 綾瀬はるか・関水美夜 - 石原さとみ・大迫雄大 - 阿部力・橘若菜 - 平山あや・西野宗広 - 石井正則・真木雪人 - 大野拓朗・岩井荘助 - 武田真治・渕佐和子 - 片平なぎさ・安東吉也 - 北大路欣也                         監督 - 中田秀夫 原作 - 米澤穂信 脚本 - 鈴木智

↓ 以下ネタバレあり。





    imagei.jpg う~ん、こう言う時間をかけて一人一人減っていく恐怖を描くには、たった二時間で表すのは相当な技量が居ると思うんですよ。 そしてホリプロ設立50周年記念作品って謳い文句に、嫌な予感が。こう言うのって、まず名高る俳優さんを、原作キャラに無理やり嵌め込んでいくって感じしません? 大御所様がね、う~ん。『ライアーゲーム』のような、さり気無い出演の仕方だったら良かったのに……この方の出演がラストに影響しちゃったんじゃないの。 大御所様をあのような殺され方でイイんでしょうか? って。

     結城理久彦 - 藤原竜也だから、須和名祥子は深キョンが演じるのかと思いましたよ。時代は綾瀬はるかですね。彼女には文句ないけど。12人が10人に減ったり、キャラが変わるのは当たり前ですけど、原作の、滞っているお金指一本! を百億とみるお嬢様役で演じて欲しかったですね。すっごい印象に残る強烈キャラだろうに、なんで普通のOLにしちゃったんでしょうかね。裏設定ありますが。後半で理久彦が主催者に向かって、喚くシーン、ウザかった。クローズド・サークルの代表作『そして誰もいなくなった』の見立てのインディアン人形の甲高い声が、神経に触りますな。







    2010年度版このミステリーがすごい! 米澤穂信小説『インシテミル

     「ある人文科学的実験の被験者」になり、7日24時間監視付きで隔離生活するだけで時給11万2000円がもらえるという募集に釣られ、何も知らずに「暗鬼館」に集った年齢も性別も様々な12人の男女。実験内容は、より多くの報酬を巡って参加者同士が殺し合う、殺人ゲームだった。
     各々の個室には、殺人に利用できる、種類の異なる凶器が1つずつ用意され、夜間は部屋から出ることが禁じられるなど多くのルールがある。人を殺せばより多くの報酬が得られるが、犯人であることを指摘されれば報酬は減額する。何もしなくても報酬が貰えるならと、行動を起こさないことが参加者の間で暗黙の了解となり、落ち着いたように見えた。だが3日目の朝、参加者の1人が死体で発見されたことをきっかけに、第2・第3の事件が発生する。



     『そして、誰もいなくなった』等のクローズド・サークルってものが好きで、原作読みました。現代的なアレンジで、ガードの存在? が人間だけの甘さを排除し、おもちゃ箱に武器と共に入って居る探偵帳もなつかしくて、ニヤニヤしちゃいました。面白かったですよ。細かい設定等は覚えられませんでしたけど、霊安室ってのがあるだけで、怖さ倍増。金庫室って何をしまうのかしら? って思っていたら、押収した武器でしたか、なるほど。ともかく、この犯人頭イイなぁ~と感心。暗鬼館(暗黒館と迷路館を連想したが、疑心暗鬼から付けたそう)に入った次の日には早速、仕込みをしておいたんですね。そりゃ初めから殺す気満々で挑んで来てるのだから、他の参加者とは取り組む姿勢が違いますよね。

     3日目の朝、十個の棺桶のそろっている真っ白な霊安室に、血まみれの死体。ギャー! ビュジュアル的にもサイコーですよね。こっから、参加者は命がけのバイトだと思い知らされるわけですから、鍵のかからない自分の部屋じゃ寝てらんない。むしろ、犯人にされて留置されるほうが、次の日から安心して眠れるよね。モニターで、皆の様子見れるし。でも、これ入ってみなきゃわかんないもんね。それにほんとの殺人鬼と一緒にされる危険もあるし。

     自分に与えられた凶器を見せ合わなければならなくなった時、

    「こいつになら打ち明けてもいい」と「こいつには知られたくない」が入り混じる。

    理久彦の「なら見せなきゃイイだろ……」呟きで、二人以上に自分の凶器を見せればイイことになる。犯人は演技もうまい。自分が入ったチーム内で、被る人が居ても焦らない。ちゃんと予想済で、微妙な言い回しの書き方で表現しているもの。その時、理久彦は違和感を感じていたんだろうな。
     映画では理久彦、ピストルに取りかえられちゃうんだよね。


     原作の要のキャラ須和野祥子、冷たいほど美しいお嬢様。トイレや入浴シーンまで監視されても、お気にならなかったんだろうか。それとも彼女は主催者側にプレオープンとして招かれたVIPだから、対象外だったのか。それでも実際殺し合いが始まれば危険。ガードに守らせるよう指示していたのかもしれないけど、時速20キロでも弾丸やボーガンには敵わないでしょう。やっぱり向う見ずなお嬢様。

    結城は、品位や礼儀を備えた男ではないが、自身がそれを弁えているところがあった。身の程を知る者は、良い。邪険にはしなかったはずだ。



     理久彦がガードを試すシーン。三回目の警告で罰する、を三回目の時点ですぐさま射殺されちゃったら終わりじゃん。よく試す度胸あったなと思う。

    imagei2.jpg 犯人当てが実行犯では無く、多数決で決められるって言うのが、法廷裁判皮肉っているようにも見えた。真実なんてどーでもイイ。自分にとって都合の悪い奴を、駆け引きによって犯人に仕立てあげる。これも外の世界で日常茶飯事に行われている。黒を白にするのなんて結構簡単、白を黒にするのなんてもっと簡単。自分でやってないことを証明するのは難しい。濡れ衣を着せられたひとを、下手に庇おうものなら、共犯いや主犯にさえされかねない。
    『人狼ゲーム』なんかそんな感じ。


     冒頭のDay 29若菜 26釡瀬 25岩井かな? 
    「28真木 大迫 24真木 大迫」この二人の区別が出来なかった。

     独自の青春ミステリーの有力新人と注目されるが第一作第二作の売れ行きが芳しくなかったところ、笠井潔の推薦で三作目は東京創元社から刊行。改めて脚光を浴びることに。"内輪の話に淫しても、外部には伝わらない”
    文藝春秋文庫解説:香山二三郎←抜粋




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    tag : インシテミル 米澤穂信 クローズド・サークル 暗鬼館 ガード 指一本 バイト 7日間 映画

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    Author:唯
     読書感想が主です。探偵が登場する本格ミステリー好き。
    と言っても、難しいことは解らないのでトリックにはさほど関心無く、登場人物のやりとりを見るのが好きなだけです。

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