スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

小説感想:東野圭吾『片思い』

 私、数あるミステリー小説の中でも、この方の作品を一番多く読んでいるんじゃないかと思います。多作の彼の作品の中で、特に印象に残っている作品は『片思い』です。はっきり言って、この作品、私の好みの部類には入りません。でも、名作だと思います。キッパリ。もっと取り上げられるべき作品だと、推薦します。推し作? 推し小?
 ただし、私的には、ミステリーの要素は、どーでもよくって、性の境界線について考えさせられた作品でした。
   

あらすじ
 十年ぶりに再会した美月は、男の姿をしていた。彼女から、殺人を告白された哲朗は、美月の親友である妻と共に、彼女を匿うが。



 仲間内の噂では結婚して子供も居て幸福な奥様になっている筈の美月が、再会して変身したかと思うと、俺は男だ、今は身体もホルモン剤注入して男性化しているところ、なんて言い出すわけですよ。確か哲朗と美月って大学時代一度だけ関係を持った仲だったんですよね。しかも、美月は哲朗の妻に気があり、哲朗には男性の理想像として憧れていたみたいなことまで話しだすし。極めつけが、好きな女性の為に人を殺したなんてまで言いだして、生理がまた始まったことに酷く落ち込み、二人の前から消えるわけです。

 私は単純な人間ですから、心の性に従えばイイんじゃないの? 身体も手術して、日本でも戸籍変更出来るようになったし、むしろ手術しない人の方が理解出来ない位に思ってたんですよ。ちなみに私は、男に産まれたかったと思うことはあっても、今から男の身体になって男として生きたいと願ったことは無いんですよ。ですから、美月を理解することは出来ませんでした。ただ、以前、男女脳テストをしたら中間ぐらいだったんですよね。これって、あの声優さんが主張する「グレイよ、グレーよ。グレーゾーンよ!」でしょうか? 私はギリギリセーフ! みたいに力説する彼が、限りなくレッドに近いピンクに見えるのは、私がかっちゃん派だからでしょうか?

 哲朗と、大学時代の美月の恋人が言いあうんですよね。「俺にとって、あいつは女だった」って、哲朗も同意して。そうでした。人って、他人との関わり方によって顔が変わる生き物でした。哲朗やA男には、女として扱われてもイイけど、哲朗妻やB子には男として見られたいってこと? っと捉えました。男女差はコインの表裏では無く、メビウスの帯だと例えられていましたね。曖昧な境界線の狭間で揺れているもので、どっちかを選んでどっちかを切り捨てれば、すっきりして前向きに生きれる、なんて単純な物じゃないんだって、目から鱗が落ちたの内容でございました。
どっちかを選ばなきゃなんない! なんてこと無いんだよ。グレイのままでイイんだよ。

 今、境界線で揺れている人に、是非一読して貰いたい作品です。


↓ よろしければ、ポチッと押してやって下さいまし。
にほんブログ村 小説ブログ 脚本・シナリオへ
にほんブログ村

人気ブログランキングへ
関連記事
スポンサーサイト

テーマ : 読書感想文
ジャンル : 小説・文学

tag : 東野圭吾 小説 片思い 同一性障害 性の境界線 男脳 女脳 グレイ

コメント

Secret

東野圭吾

『片思い』って作品は
はじめて知りましたが
これは斬新な作品ですね。
オジサンも東野圭吾の「臨場」は大好きで
ドラマは欠かさず見ていましたね(*´ω`*)

Re: 東野圭吾

こんにちは。genronおじさん。またの書き込みありがとうございます!


> 『片思い』って作品は
> はじめて知りましたが
> これは斬新な作品ですね。

あ、でも、ちゃんとしたミステリーなんですよ! 私の見方が偏っているだけです。

> オジサンも東野圭吾の「臨場」は大好きで
> ドラマは欠かさず見ていましたね(*´ω`*)

「臨場」は読んでませんでした。映画にもなった作品ですよね? ミステリーは読んでから観ようと戒めているので、なかなか映像まで追いつけません。

間違えました

「臨場」は横山秀夫でした。
勘違いしました。すみません(´;ω;`)
『東野圭吾ミステリー 浪花少年探偵団』
はドラマでよく見ましたね(*´ω`*)

Re: 間違えました

> 「臨場」は横山秀夫でした。
> 勘違いしました。すみません(´;ω;`)

 私も勘違いしてました。「半落ち」「クライマーズハイ」の作者ですよね。私、社会派犯罪小説? って読まないので(松本清張と同じカテゴリーにしています)、二時間物を観るだけですね。そういや、連ドラだったから観なかったんだ。

> 『東野圭吾ミステリー 浪花少年探偵団』
> はドラマでよく見ましたね(*´ω`*)

 私も観てましたよ。原作読んでなかったけど。
プロフィール

唯

Author:唯
 読書感想が主です。探偵が登場する本格ミステリー好き。
と言っても、難しいことは解らないのでトリックにはさほど関心無く、登場人物のやりとりを見るのが好きなだけです。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
フリーエリア
↓よろしければポチッと押してやって下さいまし。 にほんブログ村 小説ブログ 小説読書感想へ
にほんブログ村

人気ブログランキングへ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。